日本企業による海外でのRecruitmentサービスの利用状況|現地化とミスマッチの壁
近年、国内市場の縮小や歴史的な円安を背景に、多くの日本企業が海外市場へと活路を求めています。ある調査によると、海外展開を担う人材の確保状況について、実に「80%以上の企業が不足している」と回答しています。海外拠点でビジネスを軌道に乗せるには、現地の言語や商習慣に精通した「現地人材の採用」が不可欠ですが、多くの企業が自力での母集団形成に限界を感じており、海外でのRecruitment(人材紹介)サービスの重要性がかつてないほど高まっています。
最大のトレンドは経営・業務の「現地化」
日本企業の海外拠点における最大のトレンドは、経営や業務の「現地化」です。別の調査によれば、海外現地法人の全従業員に占める日本からの駐在員の比率は、わずか「1.2%」にまで減少しています。つまり残り98%以上は現地で採用されたスタッフであり、なかには現地法人のトップ(社長)を外国籍の優秀な人材に委ねる割合も「60%以上」に達しています。駐在員頼みの経営から脱却し、現地の「コア人材」をピンポイントで獲得するために、日本企業は海外現地のRecruitmentサービスを積極的に利用せざるを得ない状況にあります。
なぜ「現地化」が加速しているのか
現地化が進む背景には複数の要因があります。第一に、駐在員はコスト(手当・住宅・教育費)が高く、派遣できる人数に限りがあること。第二に、現地の商習慣や言語、人脈は現地人材のほうが圧倒的に強いこと。第三に、現地で意思決定が完結したほうがスピードが上がること。これらの理由から、「日本から人を送る」発想から「現地で最適な人を採る」発想への転換が進んでいます。
海外採用に立ちはだかる「コスト」と「ミスマッチ」の壁
しかし、海外でのRecruitmentサービスの利用には大きな壁も存在します。海外では成功報酬だけでなく「頭金(着手金)」を求められるケースが多く、さらに管理職クラスの採用では想定年収の「25〜30%超」という高額な手数料が発生します。政府のグローバル人材に関する実態調査では、日本企業が現地採用を進める上での最大の課題として、3割近い企業が「ミスマッチ」、つまりスキルや待遇の不一致を挙げています。高い費用を払ってエージェントを利用しても、「思ったような人材に出会えない」というミスマッチが多発しているのです。
「丸投げ」を見直し、EORで試験雇用する賢い手法
日本企業が海外でRecruitmentサービスを有効に活用するには、従来の「丸投げ」の採用スタイルを見直す必要があります。最近では、ミスマッチの回避に加え、現地の高い採用コストやビザ取得のリスクを回避するため、まずはEOR(雇用代行サービス)を利用して現地の優秀な人材を試験的に雇用し、市場性を確かめてから本格的な現地採用へ移行する、という賢い手法を選ぶ日本企業も出てきています。Recruitmentで候補者を見つけ、EORで雇って実際の働きぶりを見極めてから、自社の現地法人へ正式に引き継ぐ――この流れなら、紹介手数料の無駄打ちとミスマッチの双方を抑えられます。
ミスマッチを防ぐための実践ポイント
- 要件の言語化:求めるスキル・経験・待遇を現地基準で明確にし、エージェントと共有する。
- 現地相場の把握:給与・福利厚生の現地水準を事前に調べ、待遇のミスマッチを防ぐ。
- 試験雇用の活用:EORで一定期間雇用し、適性とカルチャーフィットを見極めてから本採用する。
- オンボーディング設計:入社後の期待値と評価基準を最初に共有し、早期離職を防ぐ。
よくある質問(FAQ)
Q. なぜ海外採用でミスマッチが多発するのですか?
商習慣や評価基準、待遇期待の違いに加え、現地市場のデータ不足が原因です。スキルと待遇の不一致を事前に見極めにくいことがミスマッチを生みます。
Q. EORとRecruitmentサービスは併用できますか?
できます。Recruitmentで候補者を見つけ、EORで試験的に雇用して適性を見極めてから本採用に移行することで、紹介手数料の無駄とミスマッチの双方を抑えられます。
Q. 試験雇用から本採用への切り替えはスムーズにできますか?
EORで雇用した人材を現地法人の直接雇用へ引き継ぐことは可能です。勤続年数や条件の継続に配慮しながら、計画的に移行を進めます。
まとめ:現地データを見極め、最適なチャネルを選ぶ
莫大な紹介手数料を無駄にしないためにも、現地の市場データを冷静に見極め、最適な採用チャネルと仕組みを選択していくことが、「現地化」を進める日本企業の必勝パターンです。海外採用の戦略やEORとの組み合わせを相談したい方は、INS Globalへお問い合わせください。
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